追われる男から追う男へ!ファミコンと同時に生まれた、伝説のアクションゲーム
ゲームを愛する皆さん、ファミコンという言葉に、どんな思い出が蘇ってきますか?
私にとってファミコンは、
旅行のお土産にカセットを買ってもらったり、
駅前の売店で攻略本を立ち読みしたりと、生活の中に当たり前のように存在していました。
今回ご紹介する『ポパイ』は、
そんなファミコンの記念すべき歴史と共に、
私たちゲーマーの前に姿を現した名作アクションです。
1983年、ファミコンが世に出たその日に、
このゲームもまた、多くの子供たちに夢と希望を与えたのです。
シンプルだからこそ、奥が深い。男の哀愁漂うアクション
一見すると非常にシンプルなアクションゲームです。
ステージは階層で区切られた固定画面。
操作はパンチのみ。ジャンプボタンすらありません。
その目的は、恋人オリーブが投げてくるアイテムを、
ライバルであるブルートから逃げながら集めること。
最初のステージではハートマーク、次に音符、そして最後はアルファベット。
シンプルながらも、
ステージごとに目的が変わることで、飽きさせない工夫が凝らされていました。
しかし、このゲームで私たちが主にやることは、ひたすら「逃げる」こと。
ブルートの鉄拳から逃げ回り、パンチは雑魚敵を倒すためだけに使う。
恋人のために、最強の男ブルートから必死にアイテムを集める姿は、
どこか哀愁が漂い、男の生き様を教えてくれるようでした。
ほうれん草を食べた瞬間、弱者から強者へと立場逆転!
ブルートからひたすら逃げ続けるゲーム。
当然、プレイしているうちに、
私たちは「いつかあいつをぶっ飛ばしてやりたい!」という鬱憤が溜まっていきます。
そんな私たちの思いを代弁してくれるのが、
ステージのどこかに隠された「ほうれん草の缶詰」です。
ご存知の通り、ポパイはほうれん草を食べると筋肉モリモリの超人になります。
この設定が、ゲームでも完璧に再現されているのです。
ほうれん草を食べた瞬間、BGMは変わり、ポパイは無敵状態に!
これは、当時のゲームでいう「スター」と同じ、
最高のカタルシスを味わえる瞬間です。
そして、ここからがこのゲームの真骨頂。
ほうれん草を食べる前までは、私たちを執拗に追い回していたブルートが、
一転して「暴力反対!」と言わんばかりに逃げ惑うのです。
普通のゲームなら、無敵状態になっても敵の行動パターンは変わりません。
しかし、『ポパイ』のブルートは、ポパイから逃げ出す。
このリアクションの面白さが、
溜まりに溜まったストレスを最高に気持ちよく解消させてくれました。
弱者だったポパイが、一瞬にして強者に成り上がり、
追いかけてくるキャラクターを追い掛け回す。
この爽快感は、他のどんなゲームでも味わえない、独特の魅力です。
子供たちの心を掴んだ、終わりのない冒険
このゲームは、ステージが3つしかありません。
しかし、その3つのステージをクリアすると、
敵の数が増えた状態で再び最初のステージへと戻る、
エンドレスなループ構造になっていました。
年に1、2回しか新しいゲームを買えなかった当時の子供たちにとって、
この「何時間でも遊び続けられる」というゲーム性は、非常にありがたいものでした。
シンプルだからこそ、飽きずに何度も挑戦できる。
そして、ほうれん草を食べてブルートを追い回す快感は、
何回プレイしても色褪せることはありませんでした。
ファミコンという新しいゲーム機と共に、
私たちに忘れられない体験をさせてくれた『ポパイ』。
シンプルながらも、その中に秘められた奥深さと、ユーモラスな演出は、
今の時代にプレイしても、きっとあなたの心を掴んで離さないでしょう。
弱者だったポパイが、ほうれん草一つで最強の男になる。
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