仲間集めRPGの真髄、ここに極まれり！『幻想水滸伝』かファミコンの『真田十勇士』か？
「仲間を集めるゲーム」と聞いて、まず思い浮かぶのは、
壮大な物語と108人の仲間たちが織りなす、あの『幻想水滸伝』シリーズでしょう。
しかし、ファミコンという限られたハードの中で、
その『幻想水滸伝』に匹敵する、いや、もしかしたらそれ以上の
「異常なまでの仲間集めの楽しさ」を秘めた隠れた名作があることを、
あなたはご存知でしょうか？
それこそが、爆笑問題の太田光さんもその面白さに夢中になったと語る、
1988年発売 ジャンル：RPG 記事のネタバレ度：高め 攻略に必要なプレイ時間：15時間
どんな人におすすめ？：大河ドラマのお供にどうぞ
バーチャルコンソールで配信なし（※現在はスマホアプリで配信中！）
みなさんは「忍者」と聞くと、どんなイメージを抱きますか？
かつて子どもたちの心を掴んだ『カムイ伝』、『ワタリ』、『仮面の忍者赤影』、
そして近年では『NARUTO -ナルト-』や『バジリスク』といった作品たちが、
忍者のカッコよさを世に知らしめてきました。
しかし、現代において、かつてのヒーローの象徴だった忍者たちが、
めっきり姿を消してしまったのは、寂しい限りですよね。
あのどこか影があり、ミステリアスで、
不気味でありながらも、秘めたる力を持つ忍者たちの世界観がたまらなく好きだったのに、表現の規制が厳しくなり、
少年誌に載せるには残酷すぎる描写が多かったのかもしれません。
そんな「忍者ってカッコイイ！」という憧れを日本中に植え付けた、
まさにその原点とも言える偉大な作品こそが、
日本の歴史ロマンを彩る『真田十勇士』なのです！
猿飛佐助、霧隠才蔵といった、
今なお語り継がれる有名忍者が大活躍するこの歴史小説があったからこそ、
「忍者＝クール！」という共通認識が生まれたと言っても過言ではないでしょう。
そしてその「真田十勇士」が、
あのファミコンでゲーム化されていたとは驚きです！
そんな驚きと、実際にプレイしてみて感じた熱い感動を、
皆さんと分かち合いたいと思います。
この『真田十勇士』は、
1988年にケムコから発売されたファミコン用のRPG作品です。
その目的は、シンプルでありながらも、
プレイヤーの心を熱く燃え上がらせるものがありました。
プレイヤーは主人公である戦国武将「真田幸村」となり、
日本全国を巡りながら、各地に散らばる個性豊かな忍者を仲間にしていきます。
そうして強大な勢力を持つ「徳川家康」に立ち向かっていくという、
まさに少年漫画のクライマックスのような、熱い物語が展開されるのです。
ゲームシステムは、
一見すると『ドラゴンクエスト』のような
オーソドックスなコマンド選択式RPGに見えます。
しかし、このゲームには、他のRPGとは一線を画す、
類を見ないほどの個性と戦略性が光っているのです！
驚くべきことに、このゲームには経験値の概念が一切ありません！
敵を倒してレベルを上げてキャラクターを強化するのではなく、
道中で遭遇する雑魚敵…もとい、各地の武将や忍者を「説得」して、
自分の軍団の仲間に加えていくことで、兵士の戦力を増やしていく
「ドラゴンクエスト」の冒険
「信長の野望」の戦略
「女神転生」の悪魔交渉が奇跡的に合体したような、異色のシステムなのです！
想像してみてください。
命を狙って襲いかかってくる敵の忍者に、ニコニコ笑顔で話しかけ、
仲間として迎え入れて共に冒険する。
この「敵をどうやって味方に引き込むか？」という、
戦国時代のリアルな駆け引きと、人間関係の構築がゲームの核となっているのは、
本当に斬新で最高にエキサイティングでした！
ゲーム開始当初、
真田幸村はわずか20人程度の兵しかいない、
文字通り「吹けば飛ぶような」弱小武将です。
しかし、彼の「口の上手さ」と「カリスマ性」だけで、
最終的には数千人規模の大軍を率いるまでに成長するのですから！
この「仲間を増やす喜び」がどれほどのものか、きっと皆さんもご理解いただけるでしょう。
弱小な武将であっても、
その卓越した弁舌と、わずかな軍資金さえあれば、
天下に覇を唱える大軍勢を率いることができる…。
そんな夢とロマンが凝縮された作品なのです。
仲間集めの興奮が止まらない！
この『真田十勇士』の最大の醍醐味は、
やはり「仲間集め」に尽きます！
最終目的は徳川家康の打倒ですが、
最初の主人公は、兵士がたった20人しかいない、文字通り「弱小」武将。
そんな彼がどうやって天下を取りに行くのか？
その答えはただ一つ、「優秀な仲間を集めるしかない！」という、
至極シンプルな、しかし奥深い戦略なのです。
日本各地に散らばる、
個性豊かで特殊な能力を持った忍者たちを仲間にすることで、
真田軍は徐々に強大な戦力へと変貌を遂げていきます。
そして、新たな仲間が加わるたびに、
これまで行けなかった場所へと行動範囲が広がり、
さらに強敵に立ち向かえるようになる、この成長の連鎖がたまらなく爽快でした！
仲間になる忍者たちは、
それぞれがユニークすぎるほどの特殊能力を秘めています。
敵の心を読む「千里眼の忍者」、
どんな場所でも爆弾を設置する「爆弾のプロ」、
巨大な岩をも動かす「怪力の持ち主」、
どんな頑丈な鍵でも開ける「鍵開けの達人」…などなど、
彼らの能力は多岐にわたり、ゲームの進行に欠かせないものばかり。
「次に仲間になる忍者はいったいどんな能力を持っているのだろう？」
「この特殊能力を使えば、あの難所を突破できるかもしれない！」
そんな尽きることのないワクワク感が、
プレイヤーをどんどんゲームの奥へと引き込んでいくのです。
「そのキャラクターだけで、漫画を一冊書けるのでは？」とさえ思わせるほどの、
強烈な個性と背景を持ったキャラクターたちが勢揃いしています。
そんなスーパースターたちと共に、
困難な道を切り開き、天下統一の夢へと突き進むことこそが、
このゲーム最大のセールスポイントであり、
プレイヤーを夢中にさせる魔力だったのでしょう。
愛ゆえの試練？ 移動速度の壁と、終わらない徒歩の旅
しかし、この『真田十勇士』にも、愛すべき（？）欠点がありました。
それは、ゲームの移動スピードがとんでもなく遅いこと！
一般的なRPGであれば、
この遅さを補うために、町へのワープ呪文「ルーラ」や、
自由に空を飛び回る「飛空艇」といった便利な移動手段が用意されているものです。
しかし、この『真田十勇士』には、
そんな気の利いた移動手段は一切ありません！
舞台が戦国時代なのだから、せめて馬くらいは用意してほしかった、
というのが正直な感想です。
広大な日本全国のマップを、
ひたすら歩いて周らなければいけないのが、本当に残念なところでしたね。
経験値というシステムがないため、
敵を倒す理由がほとんどなく、後半になるとお金稼ぎもほぼ意味をなさなくなります。
そうなると、移動している時間が、
ただの「苦痛な時間」になってしまうことも事実でした。
せっかくの素晴らしいシステムと、魅力的な仲間集めが、
この移動の遅さによって少なからず損なわれていたのは否めません。
システム自体は最高に楽しかっただけに、
この移動手段さえ完璧ならば、RPG界の天下統一も夢ではなかったかもしれません！
仲間集めが好きなあなたへ贈る、最高の体験
『真田十勇士』は、
とにかく「仲間を集める」という行為そのものが本当に面白いゲームです。
もしあなたが、
「次の仲間はどんな能力なのかな？」という探求心と、
「多くの仲間と共に強大な敵に立ち向かう」というロマンに胸を熱くするタイプなら、
このゲームは間違いなくあなたの心に深く刺さるでしょう。
なぜ、今この『真田十勇士』を遊んでほしいのか？
その一番の理由は、私がこのゲームを知ったきっかけにあります。
それは、かつて爆笑問題の太田さんのインタビュー記事を読んだ時のこと。
「今までで、最高に面白かったゲームは？」という問いに対し、
彼は迷うことなく「真田十勇士がお勧め！」と答えていたのです。
その言葉を読んだ瞬間、
「これは何が何でも購入しなければならない…！」と、心の底から突き動かされました。
そして、実際にプレイしてみると、
見事にその魅力にドハマりしてしまったというわけです！
何がそんなに面白いのか？
「仲間を集めるゲーム」というジャンルは本当に楽しいものですが、
このゲームは特に、攻略情報に一切頼ることなく、
自分の力で進めることを強くお勧めします。
自力で新たな仲間を発見し、口説き落とし、
その能力を最大限に活かして強敵に立ち向かう。
このプロセスこそが、このゲーム最大の魅力であり、
プレイヤーを熱中させる魔力なのです。
- お金を貯める: 仲間にする際に必要となる資金を準備する。
- そのお金で強力な軍勢を率いていく: 仲間の数が増えるほど、軍勢は強大に。
- 徳川家康を倒すために、ひたすら仲間を増やし、強化する: シンプルながらも、明確な目標がプレイヤーを突き動かす。
こんなシンプルながらも奥深いゲームデザインが、時代を超えて多くのプレイヤーを魅了し続ける理由です。
残念ながら、このファミコン版は現在のバーチャルコンソールでは配信されていません。
しかし朗報です！
現在は携帯のアプリゲームとしてもリメイク版が発売されているそうなので、
ファミコン本体がなくても、スマホで手軽にこの名作を体験することができます。
興味のある方はぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか？
もしあなたが、
爆笑問題の太田さんのファンであるならば、
彼が「異常に楽しい」と語ったこの名作をプレイすることで、
きっと新たな発見と感動が待っているはずです！
こちらから購入できます
