「短すぎるメタルギア」! クソゲーと罵るなかれ、そこに秘められた魅力を探る

アメリカでは、軍隊への関心を高めるために、
無料で遊べる戦争ゲームが充実しているそうです。
ゲームの世界から、現実の軍隊に興味を持たせる。
今の若者には、それが最も効果的なのだとか。
もし、そんなゲームが日本にあったとしたら、親はどう思うでしょうか?
「絶対にダメ!」と反対するのか、それとも「まあ、ゲームだし…」と無関心でいるのか。
そんなことを考えながら、今回は、1985年に発売された、
軍隊をテーマにしたファミコンゲーム、『ダウボーイ』の魅力に迫ります。
まるで「メタルギア」! 敵の裏をかくスリルがたまらない
『ダウボーイ』は、
1985年にコトブキシステムから発売されたアクションゲームです。
元々はパソコンゲームからの移植で、
ファミコン版は、そのシンプルながらも奥深いゲーム性が魅力でした。
プレイヤーはアメリカ兵となり、
捕虜を助けるために危険な戦地へ向かいます。
このゲームのシステムは、
後の名作『メタルギアソリッド』や『フロントライン』を彷彿とさせるものでした。
ただ敵を倒して進むだけではありません。
- 敵の銃弾をかわしながら、無敵ゾーンに隠れる
- ダイナマイトで施設を破壊し、地雷で戦車を足止めする
- 有刺鉄線をクリッパーで切り、ハシゴで壁を乗り越える
入手した特殊アイテムをどこで使うか、
パズルを解くように考えるのが、このゲームの醍醐味です。
最初は、操作方法がわからず「クソゲーか?」と思うかもしれません。
しかし、慣れてくると
「このトラップには、このアイテムを使うのかな?」と、
試行錯誤する楽しさに夢中になります。
そして、最終的には「ダウボーイって、こんなに面白かったんだ…!」と、
不思議な感動を覚えるでしょう。
プレイ時間はたった15分? 短すぎるゲームの功罪
このゲームは、間違いなく名作アクションゲームの部類に入ります。
しかし、なぜ有名になれなかったのでしょうか?
その最大の理由は、ゲームのプレイ時間が圧倒的に短いことです。
『ダウボーイ』は全5ステージ。
1ステージあたりのクリアタイムは、わずか2〜3分。
つまり、すべてのステージをクリアするのにかかる時間は、
たったの10〜15分程度なのです。
「ダウボーイ、面白そうだな!」と意気込んで買ったのに、
あっという間にエンディングを迎えてしまう。
このボリュームのなさが、多くのプレイヤーをガッカリさせたのかもしれません。
たしかに、アドベンチャーゲームの要素が強く、
謎解きに時間がかかればプレイ時間も長くなります。
しかし、一度クリア方法がわかってしまうと、
あっという間に終わってしまうのは、やはり残念でした。
なぜ、今このゲームをプレイするべきなのか?
プレイ時間は短いかもしれませんが、
このゲームには、何度も繰り返し遊びたくなる魅力が詰まっています。
- ハラハラドキドキの潜入パート:敵の目を盗んで、こっそりと進むスリル
- バイオレンスな戦闘パート:隠れるのに飽きたら、マシンガンで暴れまくる快感
- 謎解きを楽しむアドベンチャーパート:アイテムの使い方を考える至福の時間
これらの要素が、シンプルながらも絶妙なバランスで詰め込まれています。
そして、一度聞いたら忘れられない印象的なBGMも、このゲームの魅力の一つ。
『メタルギア』シリーズをプレイする前に、
その原点とも言える『ダウボーイ』をプレイしてみるのはどうでしょう?
ゲームの進化を、身をもって体験できるはずです。
もし、このゲームがもう少し長かったら、
間違いなく歴史に残る名作になっていたでしょう。
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