モノノフ的ゲーム紹介

モノノフ的にいろいろなゲームを解釈して行きます

牌砦・トリデ スーパーファミコンだって難しいゲームは山ほどあります そんな新時代の上海

絶望的な難易度なのに、やめられない! 悪魔の中毒性を持つパズルゲーム『牌砦・トリデ』

 

レトロゲームファンの皆さんなら、

一度は「上海」というゲームをプレイしたことがあるのではないでしょうか?

 

ピラミッドのように積み上げられた麻雀牌の山から、

同じ絵柄の牌を2つずつ消していく。

 

しかし、取れる牌は「端にあるもの」か、

「上下に何も挟まれていないもの」だけ。

 

このシンプルなルールが、

一度始めるとやめられない、圧倒的な中毒性を生み出しました。

 

しかし、もしこのシンプル極まりないゲームに、

新たなルールが加わったらどうなるでしょうか?

 

「ストック機能」という、一見するとプレイヤーに有利な機能が追加されたら、

ゲームはもっと簡単になると思うでしょう。

 

そう思ったあなたは、

1994年にタカラから発売されたスーパーファミコン用パズルゲーム

『牌砦・トリデ』に、きっと驚かされるはずです。

 

このゲームの目的は、基本的には上海と同じ。

 

しかし、取った牌を最大3つまで一時的に「ストック」しておくことができます。

 

手詰まりになっても、ストックした牌を使えば活路が開ける……はずでした。

 

ところが、このゲームは一筋縄ではいきません。

 

なぜなら、ストック機能が付いたことで、難易度が悪魔的に跳ね上がっているからです。

 

 

「ストック」が仕掛けた、巧妙な罠

 

初めて『牌砦・トリデ』をプレイした時、

私は「ストックがあるから、もう手詰まりで困ることはないだろう」と

安易に考えていました。

 

しかし、ゲームを進めるにつれて、その考えが甘かったことを思い知らされます。

 

このゲームでは、目に見える牌だけではクリアできません。

2手、3手、4手…と、先々まで読むことが必須となります。

 

そして、このゲームの難易度をさらに高めているのが、

「正体が分からない牌」の存在です。

 

通常の牌は「一萬」や「二萬」のように絵柄が最初から見えていますが、

このゲームには、絵柄が分からないまま積み上げられた牌が多数存在します。

 

それらの牌は、選んで初めて正体が明らかになります。

 

もし、この正体不明の牌が、今必要ではないものだったら?

ストックが一つ埋まってしまい、手詰まりへのカウントダウンが始まります。

 

「この牌を選んで、ストックに溜め込んでしまっても大丈夫だろうか……」

 

この心理的な駆け引きが、プレイヤーに絶え間ない緊張感を与え、

時間を忘れてゲームに没頭させてしまうのです。

 

しかし、やみくもにプレイしてもクリアはできません。

 

ステージによって牌の種類は固定されているので、

あえて一度失敗し、どの場所に何の牌があるのかを記憶する…という攻略法が存在します。

 

それでも、すべての牌の配置を完璧に把握することは不可能です。

 

だからこそ、このゲームはプレイするたびに新しい発見があり、

何度も挑戦したくなる魅力を持っているのです。

 

 

無心になれる最高の時間

 

『牌砦・トリデ』をプレイしていると、

時間の流れが信じられないほど速く感じられます。

 

気がつけば、1時間、2時間があっという間に過ぎ去っている。

それは、このゲームが持つ圧倒的な中毒性の証拠です。

 

「もう少しでクリアできるはず」「あの牌はどこにあっただろう?」と、

脳みそをフル回転させながら、ひたすら牌を消していく。

 

この無心で集中できる感覚は、他のゲームではなかなか味わえません。

 

パスワード機能も、開発者の親切心が見て取れます。

 

3ステージごとに短いパスワードが発行されるのは、

「この難易度では、とてもぶっ通しではクリアできないだろう」という、

開発者のメッセージのように感じられます。

 

『牌砦・トリデ』は、決して万人受けするゲームではないかもしれません。

しかし、骨太なパズルゲーム、特に思考力を試されるゲームが好きな人にとっては、

最高の相棒となるでしょう。

 

上海をプレイして「物足りない」と感じたことがあるなら、

この『牌砦・トリデ』に挑戦してみてください。

 

シンプルなのに奥深い、そして最高に難しいこのパズルゲームは、

きっとあなたの心を虜にするはずです。

 

 

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