高橋名人のバグってハニー:なぜアクションとして生まれなかったのか?

我らがヒーロー、高橋名人。
今も変わらぬ陽気なおじさんとして、
時折テレビでお姿を拝見するたびに、あの「16連射」の記憶が蘇ります。
彼を全国区にしたのは、
言わずと知れた名作アクションゲーム『高橋名人の冒険島』でしょう。
しかし、実は高橋名人が主役のゲームは他にも存在したのです。
今回ご紹介するのは、
誰もが「骨太なアクションゲームだ!」と期待したにもかかわらず、
まさかの「ブロック崩し」がメインだったという、異色のファミコンゲーム。
1987年にハドソンから発売された**『高橋名人のバグってハニー』**です。
アクションとブロック崩しが交錯する、奇妙なゲーム体験
『高橋名人のバグってハニー』は、
多くのゲーマーが抱いたであろう期待を良い意味で裏切る、
まさかのブロック崩しメインの作品でした。
ゲームの目的は、
ステージに隠された「特殊な入り口」を見つけ出し、
そこで遊べるブロック崩しをクリアして、
次のステージに進むためのパスワードを集めること。
ゲームシステムは、
高橋名人の代名詞ともいえる
石斧攻撃とジャンプといった『高橋名人の冒険島』の要素を取り入れつつも、
大きく二つのパートに分かれています。
一つは、隠された卵を探して進むアクションパート。
そしてもう一つは、八文字のパスワードを集めていくブロック崩しパートです。
そして驚くべきは、
このブロック崩しパートこそがゲームのメインといっても過言ではないという点。
パスワードを集めるためには、
最低でも8回はブロック崩しをクリアしなければならず、
アクションパートはまるで単なるおまけのように感じられてしまいます。
骨太なアクションゲームを期待したのに、
蓋を開けてみれば骨太な名作ブロック崩しだったという、
なんとも不思議なゲームなのです。
英語嫌いの子供には悪夢!容赦なきブロック崩しの罠
この『バグってハニー』は、
そのとんでもない難しさでも有名です。
その最大の理由が、
基本的な英語の知識がなければパスワードを集めることができないという点にあります。
ブロック崩しパートでは、
ブロックの中にアルファベットの文字(A、B、Cなど)が隠されています。
プレイヤーはボールを当ててブロックを崩しながら、
正解のアルファベットを集めていくのですが、そう簡単にはいきません。
正解の英語と「ダミーの英語」がごちゃ混ぜに配置されているのです。
例えば、
正解が「A」なのに、「B」や「C」もブロックの中に入れられています。
そして、このダミーの文字を誤って取ってしまうと、
なんと残機が減ってしまうという容赦ないペナルティ!
注意深く見極めながらブロック崩しをプレイしなければならないのですが…。
ハッキリ言って、これは無理です!!
簡単なステージならばまだしも、
後半のステージの難易度に加えて、
高速で動くボールを操りながら、
正しいアルファベットだけを選び取る瞬発力が試される…。
まさに「鬼の難易度」です。
当時の英語嫌いの子供たちの心は、
このシステムによってズタズタにされ、
未だに「恐怖のゲーム」として語り継がれているほどです。
ブロック崩しを楽しみたいのならアクションパートは不要ですし、
アクションパートを楽しみたいのならブロック崩しパートは不要ですからね。
残念ながら、
どこか中途半端なゲームになってしまったのが、少し惜しい点と言えるでしょう。
なぜ遊んでほしいのか?高橋名人の冠がもたらす魔力
「高橋名人のゲームでありながら、アクションゲームではない」という、
この不思議なゲーム体験をぜひ楽しんでほしいのです。
ゲーム音楽は最高に素晴らしい部類ですし、
何よりも高橋名人を操れるというだけで、
多くのプレイヤーは十分に満足できたはずです。
そして、ブロック崩しパートも、
難易度は高いものの、かなりのやりごたえがあります。
これだけの要素が詰まっているのですからね、不思議な魅力があるのも頷けます。
今、あえてこのクレイジーなゲームを体験する理由
アクションパートとブロック崩しパートを
「別々のゲームとして出してほしかった」と心底思わせるほどの難しさ。
しかし、そこに高橋名人が出ているのですから、
結局は遊んでしまうのがゲーマーの性というもの。
『高橋名人の冒険島』のような
王道アクションを期待して蓋を開けてみたら、まさかの名作ブロック崩しだった。
さあ、あなたも
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