『ウルティマ 恐怖のエクソダス』:借金で能力値を上げる異色の冒険

1987年、ファミコンに登場した
パソコン版『ウルティマ3』の移植作品でありながら、
大幅に日本仕様へと変更されたこのRPGは、
プレイヤーに衝撃的なシステムを提供しました。
ゲームの目的は、
目覚めようとする悪魔「エクソダス」を封印すること。
ドラクエ3にも影響を与えたとされるこの作品は、
RPGの原点でありながら、そのバランスは極めて個性的でした。
このゲームの最大の特徴は、
お金(寄付)で能力値を上げられるシステムです。
そして、「レベルが上がれば敵も強くなる」という、
常識を覆すシステムも搭載されています。
この二つの要素が、プレイヤーに独特の戦略を要求します。
自由度と奥深さ:キャラクターメイキングと戦闘
ゲームは、奥深いキャラクターメイキングから始まります。
人間、妖精、魔族といった種族を選び、それぞれ異なる能力の限界を楽しめます。
さらに、戦士、魔法使い、僧侶といったお馴染みの職業に加え、
詩人や科学者など、ユニークな職業も選択可能。
まるで『ウィザードリィ6』のように、
プレイヤーは好みのパーティーを編成できます。
また、このゲームは、
NPCに喧嘩を売れるという自由度の高さも魅力です。
街の人々、兵士、さらには王様にまで戦いを挑むことができるこのシステムは、
『オブリビオン』や『スカイリム』といった洋ゲーに通じるものがあり、
当時のプレイヤーを驚かせました。
恐怖のシステム:レベルアップとバランス崩壊
しかし、このゲームには
プレイヤーを戸惑わせる大きな欠点がありました。
それは、「レベルを上げると敵も強化される」というシステムです。
通常のRPGであれば、
レベルアップは喜ばしいことですが、
本作ではステータスが上がらないため、プレイヤーは常に不利な状況に置かれます。
この状況を打開するのが、
「寄付によってパラメーターを上げる」システムです。
神殿にお金を寄付することで、その神殿に応じた能力値を強化できるのです。
プレイヤーは、
レベルを急激に上げずに、
お金を稼いでパラメーターをコツコツと上げていく必要があります。
自分の強さとモンスターの強さのバランスを調整しながら進めるという、
独特なゲーム性が生まれます。
そして、このゲームの難易度をさらに引き上げているのが、
「逃げる」コマンドがないことです。
一度戦闘が始まれば、リセットする以外に逃げ道はありません。
敵の強さを判断し、勝てないと思ったらその場でリセットするしかないという、
非常に厳しい仕様が、ゲームバランスを大きく損ねていました。
RPGの原点と魅力的な欠点
そのバランスの悪さゆえに「難しい」と感じられるかもしれませんが、
キャラクターメイキングの自由度、
そして寄付で能力値を上げるという斬新なシステムは、今でも色褪せていません。
続編『ウルティマ 聖者への道』が好きだった方や、
『ウィザードリィ』、『オブリビオン』といった骨太なRPGが好きな方には、
このRPGの原点に触れてみることを強くお勧めします。
システムは文句なしに面白い。
ゲームバランスは悪い。
それでもこの作品が持つ独特の魅力は、
今なお多くのレトロゲーマーを惹きつけている。
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