モノノフ的ゲーム紹介

モノノフ的にいろいろなゲームを解釈して行きます

ファミコン初期を大きく支えたアドベンチャーゲーム 神宮寺三郎・横浜港連続殺人事件

ハードボイルドの真髄ここにあり!『探偵・神宮寺三郎 横浜港連続殺人事件』

1988年、データイーストからファミコンで発売された

『探偵・神宮寺三郎 横浜港連続殺人事件』

 

ディスクシステムで人気を博した「神宮寺三郎」シリーズは、

ハードボイルドな世界観と難易度の高い推理アドベンチャーの融合により、

多くのコアなゲーマーを魅了しました。

 

本作は、その中でもファミコンで手軽に楽しめる一本です。

 

行方不明になった婚約者を探す依頼をきっかけに、

大規模な密輸事件の真相に迫る主人公、神宮寺三郎

 

彼は、タバコと酒をこよなく愛する、まさに渋い探偵です。

 

八カ国語を操る優秀な相棒、御苑洋子と共に、複雑な事件の謎を解き明かしていきます。

 

 

「タバコを吸う」ことで推理を進める異色のシステム

 

本作は、お馴染みのコマンド選択式アドベンチャーゲームです。

 

「捜査に行く」「聞き込み」「調べる」といったコマンドを駆使してヒントを集めますが、

ただヒントを集めるだけでは事件は進展しません。

 

ここで重要になるのが「タバコを吸う」というコマンドです。

 

神宮寺三郎は、タバコを吸うことで脳が活性化し、

事件の推理を組み立てるという、異色の能力(?)を持っています。

 

集めたヒントを基に、テスト形式で出される質問に答えることで、

プレイヤーは神宮寺の頭の中で推理を進めていくことになります。

 

事件に行き詰まったらタバコを吸い、

新たなヒントが得られたらまたタバコを吸う…という、

現代の感覚からすれば「100%クレームが来そうな」主人公の行動が、

このゲームの最大の魅力の一つです。

 

また、タバコだけでなく、

お酒の味を確かめるためにビールで口をリセットしてから飲み直すなど、

徹底したハードボイルドな描写は、

ファミコンとは思えないほどの渋さを醸し出しています。

 

 

渋い世界観と魅力的なキャラクター

 

このゲームの魅力は、

ハードボイルドな主人公だけではありません。

 

優秀で愛らしい相棒の洋子、

そして事件の推理をかく乱する個性的な登場人物たち。

 

彼らは皆、思わず「この人が犯人だ」と疑ってしまうような、

悪人顔の持ち主ばかりです。

 

難解な事件を、

何気ないヒントの積み重ねで解決していくプロセスは、

まるで2時間ミステリーを見ているかのようです。

 

ガッツリ腰を据えてプレイするだけでなく、

ちょっとした空き時間に気軽に楽しめる手軽さも、このゲームの魅力です。

 

 

今すぐハードボイルドな世界を体験するには

 

「探偵・神宮寺三郎」シリーズは、

後にプレイステーションで発売された『探偵・神宮寺三郎 アーリーコレコション』に

収録されており、PS3などでもプレイ可能です。

 

ファミコンというプラットフォームでありながら、

「どう考えても小学生が遊ぶ世界観ではない」と感じさせる、

濃厚で渋いアドベンチャーゲーム

 

そんな神宮寺三郎のハードボイルドな世界観を、

今こそ体験してみてはいかがでしょうか。

 

 

こちらから購入できます