鎧武者に絶望しろ!何度死んでもやめられない中毒性『忍者くん 魔城の冒険』
忍者のゲームって、どうしてあんなにワクワクするんでしょうか。
そして、難しいゲームをクリアした時の達成感も、また格別です。
もし、この二つの要素が完璧に融合したゲームがあったとしたら…それはもう、
最高傑作に違いありません。
今回ご紹介するのは、
まさにその「最高傑作」と呼ぶにふさわしい伝説のアクションゲームです。
その名も、1985年にジャレコから発売された『忍者くん 魔城の冒険』!
熱く、そしてどこまでも奥深い「忍者修行」が詰まった、まさに傑作だったのです。
忍者くんの原点にして、鬼畜アクションゲーム
『忍者くん 魔城の冒険』は、
多くのプレイヤーが「忍者じゃじゃ丸くん」の原型として認識している作品です。
私自身も、友人の家でじゃじゃ丸くんをプレイした経験から、
このゲームを「じゃじゃ丸くん」だと思い込んで購入しました。
しかし、実際にプレイしてみると、
その想像をはるかに超える「忍者くん」独自の魅力に気づかされることになります。
このゲームの目的は、ステージ上にいる敵を全て倒すこと。
操作方法はシンプルで、Aボタンでジャンプ、Bボタンで手裏剣攻撃です。
しかし、このゲームには一つの大きなクセがありました。
それが、「横に移動しながらでないとジャンプできない」という独特のシステムです。
- 垂直に飛べない
- 斜めにしか飛べない
この厄介な仕様が、ゲームの難易度を何倍にも引き上げています。
上下に行き来しながら敵を倒すのですが、ジャンプのクセを掴むまでがとにかく大変!
慣れないうちは、何度も敵に踏まれ、気絶させられてしまうことでしょう。
敵の飛び道具を食らうと一発でミスになるため、
後半のステージでは一瞬たりとも気が抜けません。
しかし、この難しさこそが、このゲームの中毒性の高さでもありました。
長時間プレイしているうちに、
「これはじゃじゃ丸くんにも負けない名作を、偶然見つけてしまったかもしれない」と
確信した作品でした。
ボスが雑魚になる!絶望的な難易度がプレイヤーを熱狂させる
このゲームは全18ステージで構成されており、
ステージが進むごとに、登場する敵のキャラクターが変化していきます。
- 最初は「雑魚忍者」
- 次は「ダルマ」
- そして「歌舞伎」
- 最後は「雷小僧」や「鎧武者」
敵はステージが進むにつれて、どんどん凶悪になっていきます。
最初は手裏剣を当てるだけで倒せていた敵が、
ステージが進むと攻撃を加えても倒せなくなっていきます。
- 爆弾を降らせてくる敵
- 驚くほど素早く動き回る敵
- 一旦体当たりをして気絶させてからでないと倒せない敵
そして、このゲーム最大の絶望ポイントが、
「前のステージのボスが、次のステージの雑魚になる」という理不尽なシステムです。
ステージを3つクリアすると、
今まではボスとして登場していたキャラクターが、
次のステージでは雑魚として大量に出てくるようになります。
最初、ダルマを倒すのに苦労していたのに、
次のステージではダルマが雑魚としてうじゃうじゃいる……。
そして、この流れで登場する「鎧武者」こそが、
多くのプレイヤーをどん底に突き落とした元凶でした。
手裏剣を当てただけでは倒せない、とんでもない性能を持った鎧武者。
たった一体を倒すのに苦労していたのに、
その鎧武者がステージ上に大量に出現するのです。
何度このステージでゲームオーバーになったかわからない、
絶望的な難しさが、そこにはありました。
しかし、このゲームにはコンティニュー機能はありません。
ゲームオーバーになったら、また最初からやり直しです。
そこまでたどり着くための、長くて辛い道のりが待っています。
それでも、何度も挑戦したくなる中毒性が、このゲームにはありました。
終わりのない冒険…だからこそ何度でもプレイできる
このゲームは、当時としては珍しく、
エンディング画面が用意されていませんでした。
全18ステージをクリアすると、
また最初のステージに戻るというループ形式になっていたのです。
そのため、頑張ってクリアしても、
何も起こらないまま最初に戻されてしまいます。
しかし、この「終わりのない冒険」こそが、
このゲームを飽きさせない最大の魅力でもありました。
エンディングがないからこそ、
プレイヤーは自分の満足がいくまで、何度でもプレイすることができます。
- 「今回はどこまで行けるかな?」
- 「次のステージでは、どんな敵が出てくるんだろう?」
- 「鎧武者を倒すコツを見つけたい!」
そんな、好奇心と挑戦心が、プレイヤーを駆り立て続けます。
最初はクソゲーだと思っていたゲームが、遊べば遊ぶほど味が出てくる。
このゲームは、そんな熱狂が詰まった作品なのでした。
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