『熱血大陸バーニングヒーロズ』は、8人の主人公が織りなす「惜しい」名作RPG!

「あと少し頑張れば、とんでもない傑作になったはず…!」
そんな惜しまれるゲームは、世の中に数多く存在します。
まさにその「惜しさ」が、かえって魅力として光り輝く異色の作品!
それが、エニックスから発売された
『熱血大陸バーニングヒーロズ』!
8人もの主人公が登場するという豪華さで、当時のRPGファンを驚かせた本作。
しかし、「ナーガ編は面白いけど、ダンは全く使えない…」など、
どこか不完全な評価がつきまとう、まさに「惜しい」RPG。
果たしてこのゲームは、なぜ「惜しい」と言われるのか?
そして、その「惜しさ」を補って余りある「面白さ」とは何なのか?
あなたのRPG観を揺さぶる、そんな作品の魅力に迫ります!
8人の主人公がそれぞれの目的を胸に、交錯する物語を紡ぐ!
1995年、エニックスから発売された
スーパーファミコン専用RPG『熱血大陸バーニングヒーロズ』。
このゲームの目的は、
それぞれ異なる目的を持った主人公たちが、
様々な問題を解決しながら、
時に協力し、時に反発し合いながら冒険を進めていくというもの。
王道のRPGとは一線を画す、個性的で斬新な作品に仕上がっています。
ゲームシステムは、オーソドックスなコマンド選択式RPG。
例えるなら、『ロマンシング サ・ガ』にかなり近いでしょう。
個性豊かな主人公を選び、
それぞれの街で出会う仲間たちの中から好きなメンバーを選んでパーティを編成。
レベルが上がると、
攻撃型、防御型、命中型、バランス型といった陣形を覚えていくなど、
ロマサガ好きならすんなり世界に入り込めるシステムです。
しかし、そこに『熱血大陸バーニングヒーロズ』ならではの
「変な熱さ」が加わるのが面白いところ。
昔ながらのRPGでありながら、
コミカルかと思いきや時折シリアスな展開をプラスしてくる素敵なストーリー。
他の大作RPGにも負けない素晴らしい音楽。
そして、「え?これファミコンのRPGですか?」と突っ込みたくなるような、
良くも悪くも「腹の立つ」システムまで…。
もしあと3割頑張っていたら、かなり「凄い」作品になれたであろう、
多くの衝撃を詰め込んだRPG。
8回も新鮮な気持ちで遊べるという点で、
まさに「惜しい」名作でありながら、一度は遊んでほしい作品です。
[致命的な「惜しさ」] 異常なエンカウント率と、言うことを聞かない仲間たち!
正直な話、この作品は賛否両論で言えば「否」の評価が多いかもしれません。
しかし、筆者はこの作品がかなり好きです。
元々『ロマンシング サ・ガ』が大好きなので、
「主人公が沢山いる」というだけで、最高にワクワクできましたからね。
そんな「かなり好き」な作品でも、欠点がないわけではありません。
むしろ、かなりの欠点があるからこそ、
エニックス発売のRPGでありながら、マイナーゲームのままなのだと思います。
まず最初に驚くのは、「エンカウント率の異常な高さ」!
『女神転生シリーズ』を遊んだ後なので、
地獄のエンカウント率にも耐えられる強靭な精神はあると思っていましたが、
それでもかなり辛かったです。
というのも、一回の戦闘が他の作品と比べて結構長めなんです。
戦っていても爽快感はあまりありません。
「戦闘が面白ければ全てを許せる」というのがRPGの真理だとすれば、
その部分が辛かったのは、最高に「惜しい」点でした。
なぜ辛いのか?
それは、「攻撃が全く当たらないから」!
「50%は攻撃が外れているのでは?」と思うほどのミスの多さでした。
エンカウントが多くて、戦闘が長引くという、
泣きたくなるような状況が頻発します(後半は全体魔法で一掃するのが正解でしたね)。
次に辛かったのは、「装備品がかなり高い」こと。
せっかくお金を貯めているはずなのに、
装備を買うと一瞬で無くなってしまう、あの懐かしい感覚…。
一応の優しさとしては、地獄のエンカウント率なので、
勝手にゴールドは貯まっていくかもしれませんが。
そして、最後にして最大の欠点こそが、
「仲間を一切操ることができない」というシステムです!
「おいクリフト、ザラキを使うんじゃない!!」と叫んだ思い出が。
そんな体験をすることになるとは思いませんでした。
回復役として大活躍していたのに、
いきなり攻撃魔法を覚えて連発し始め、
いざ回復しようとした時にはもうMPがない…。
他の作品のように、「じゅもんをつかうな」的な作戦も一切出せないため、
レベルアップの度に「お願いだから余計な魔法を覚えないで…」と
毎回ひやひやすることになります。
これは、RPGの「お楽しみ」を全否定する、悲しすぎるシステムでした。
自分で命令できる、
個別の魔法を使わせないように設定ができる…たったこれだけで、
この問題はほぼ解決できたはずなのに。
この部分に悩まされ続けるのが、『バーニングヒーロズ』の最も悲しい部分なのでした。
エンカウント率がちょうどいい!
攻撃もガンガン当たる!
装備の値段も丁度いい!
そして、自分で仲間に命令できる!
そんな「最強のバーニングヒーロズ」を、いつか遊んでみたいものです。
[最高の「センス」] クリアするたびに主人公が増える!8回遊べるRPGの真髄!
そんな欠点だらけの作品ですが、
それでも「嫌いになれない」理由があります。
その「面白さ」があるからこそ、
「もうちょっとだけ遊ぼうかな」と思わせてくれるのです。
その『バーニングヒーロズ』最大のセールスポイントこそ、
「8人の主人公で遊べる」という部分です!
王道の主人公から、かなりぶっ飛んだ主人公まで、
多くのキャラクターが選択できるのが、今作が他のRPGとは違う最大の部分でした。
主人公が多いRPGの代表格といえば
『ロマンシング サ・ガ』ですが、
ロマサガは主人公を選んだら基本的にその主人公の物語が始まります。
他の主人公も各エリアにいて、それぞれの冒険はしていますが、
選んだ主人公がメインになるのが一般的です。
しかし、今作『バーニングヒーロズ』では、
様々な主人公が同じ時間軸を冒険しています。
「ボスを倒しに行ったら、他の主人公がすでに戦っている」…なんてこともあり、
かなり独特な世界が広がっているんです!
「あいつは何をしていたんだろう?」という疑問が、
違う主人公で冒険を始めると理解できるようになる。
これが、「エンディングを見たけど、次はあの主人公で遊ぼうかな?」と思わせる、
大きな違いだったのかもしれません。
最初は4人しか選べませんが、
ゲームをクリアするごとに、その主人公のライバル的な主人公が解禁されていきます。
表の主人公と裏の主人公、2人をクリアすることで、
物語の辻褄が合っていく…という、まさに練りこまれた構成だったのです。
1人あたりのプレイ時間は6時間から7時間ほどで終わるので、
二人合わせても他のRPGよりも短め。
だからこそ、8人もの主人公を、
繰り返し遊べるという特殊な楽しみ方ができたのかもしれません。
冒険の邪魔をしてきたライバルにも、ちゃんとした理由があった。
遊べば遊ぶほど、この作品のことが分かっていく。
まさに「8回遊べるRPG」なのです!
自分だけの最強パーティーを探せ!繰り返し遊べる工夫が満載!
8回も遊べるRPGですから、どうしても途中でだれてくるでしょう。
「またあのダンジョンをクリアするのか…」と。
そんな作品を繰り返し遊ぶために用意されたのが、「個性豊かな仲間たち」でした!
戦士タイプ、僧侶タイプ、魔法使いタイプなど、沢山の仲間が街に用意されており、
「どのメンバーが強いのか?」を探すのがとにかく楽しかった!
序盤から強い仲間、後半になるにつれてどんどん強くなる仲間、急に失速する仲間…。
そんな多様な仲間たちの中から、
自分だけの最強パーティーを探していくのが最高でした。
他のRPGでは、たくさんの仲間が用意されていても、
1回のエンディングで満足してしまうのであまり意味がないこともあります。
しかし、今作は8回も遊べるRPG。
何度も何度も繰り返し遊んで、自分だけの最強パーティーを探していく…。
そんな何気ない優しさが、
このゲームを繰り返し遊べる理由だったのかもしれません。
リーザとライオスが強くて、ダンが弱い…
慣れてくると主人公一人でもクリアできるらしい…
そんな、仲間が沢山いるという「幸せ」が、このゲームにはありました。
『熱血大陸バーニングヒーロズ』まとめ:常識を覆す、意欲作に挑め!
なぜ遊んでほしいのか?
主人公たちが、一つの目標に向かって生きているわけではない…。
この独特さが最高でしたね。
勇者だから世界の滅亡を阻止する、
そんなお約束を、エニックス自身が否定する。
そんな意欲作を、ぜひ体験してください。
何がそんなに面白いのか?
なんといっても、物語の面白さでしょう。
主人公ごとに目的が全く違うため、
時には真面目に、時にはおバカに…本当に同じRPGなのかとパニックになるような、
ごちゃ混ぜの面白さを楽しめます。
今、急いで買う理由とは?
『ロマンシング サ・ガ』、『ライブアライブ』、『ルドラの秘宝』など、
沢山の物語を体験できるRPGは貴重です。
「熱血大陸バーニングヒーロズって知らなかった!」という人は、
この機会にぜひ遊んでみてください。
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