モノノフ的ゲーム紹介

モノノフ的にいろいろなゲームを解釈して行きます

ミランドラ  こんなにも面白いゲームが まったく話題にならないなんてダメでしょ

スーパーファミコン後期に発売された 中毒性MAXのローグライクRPG

 

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[操作性に目をつむることが出来れば トルネコ並みに遊べるかも?]

[ミランドラ  アスキー  スーパーファミコン]

1997年発売  ジャンル ダンジョンRPG  1500円

 

記事のネタバレ度  ガッツリ高め

攻略に必要なプレイ時間  40時間

このゲームに対する世間の評価  ミランドラ? アランドラじゃなくて?

どんな人におすすめ?  ウィザードリィが好きで トルネコが好きなら おすすめ

バーチャルコンソールで配信なし

 

 

今回の記事は比較的長いので

時間のある時に読んでください。

 

そして、遊ぶゲームが無い時に思い出してください。

 

ミランドラというゲームがあったこと。

 

 

そんな今回の、トルネコウィザードリィが結婚したらどうなる?

ミランドラの5000文字のラブレターです。

 

 

 

ミランドラとはどんなレトロゲーム

 

このミランドラですが

1997年にアスキーから発売された

スーパーファミコン専用のRPG作品でした。

 

1997年という

スーパーファミコン後期に発売された作品で

全く名前を聞いた事が無い人も多い作品でした。

 

そんな私も

このゲームを初めて購入した時は

プレイステーションのアクションRPG「アランドラ」の

親戚かなにかなのかと思っていました。

 

事前情報など全く無い状態でのプレイだったので

トルネコシレンなどでお馴染の

ダンジョンRPGだと分かった時は、天にも昇るような気持ちでしたね。

(今でもそうですが、ダンジョンRPGはひいきしちゃうくらい大好きです。)

 

なので、その日からは

ミランドラ三昧の日々がスタートしていきました。

 

 

そんなミランドラのストーリーですが

 

各地のお姫様をさらってきては

自分だけのハーレムを作ろうとしている

「魔法使いジャイロック」

 

そんなお姫様を

助け出すためにやってくる

 

勇敢な冒険者の魂を、抜き取るのも大好きな

「魔法使いジャイロック」

 

そんなジャイロックが、頂上で待ち受けている

 

果たして、不気味な塔をクリアする事が出来るのか…。

 

こんなストーリーでした。

 

 

「邪悪な魔法使い」という設定なのに

お姫様に相手にされないだけでいじけちゃうという

コミカルな面も持ち合わせており

 

憎むに憎めない、そんなラスボスを倒しに行くのが目的です。

 

 

ゲームのシステムは

オーソドックスなダンジョンRPGで

 

トルネコ」や「風来のシレン」でお馴染の

入る度に、ダンジョンの内容と落ちているアイテムが変化する

不思議なダンジョンシステムでした。

 

こちらが動けばあちらも動くという、ターンシステムも同じでした。

 

 

ミランドラの特長として

「ハートシステム」というものがありました。

 

ジャイロックが

他の冒険者から抜き取ったハートが

ダンジョンのそこら辺に落ちていまして。

 

このハートを使用して

抜け殻になっている冒険者たちを、仲間に加えていくのも面白かったです。

 

宝箱や罠を解除するのが得意な盗賊

 

攻撃力が抜群の戦士

 

回復魔法が得意な青魔導士

 

攻撃魔法が得意な赤魔導士など…。

 

ハートを拾いながら、仲間をどんどん増やしていくのも最高でした。

 

 

このゲームは

ダンジョンから戻ってきても

「レベルが下がらない」システムだったので

レベルを上げれば上げるほど有利に進んで行くのも楽しかったです。

 

そんな、トルネコのシステムに

RPGの要素を、かなり強めプラスした作品なのでした。

 

 

 

ミランドラの感想でもあり レビューでもあり

 

[トルネコとの違いはショップを埋める中毒性]

 

このゲームはトルネコの大冒険の様な作品でした。

 

「それならば、トルネコを遊べば良いのでは?」なんてお思いでしょうが

 

実は違うんですね。

 

トルネコと違うのが

ウィザードリィの様なショップが存在しているという事です。

 

トルネコにもショップは存在していました

しかし、「ウィザードリィの様なショップ」というのが重要なんです。

 

 

ウィザードリィの時代は

「図鑑機能」という物がまだ存在していない時代でした。

 

今でこそ、当たり前の様に図鑑機能が搭載されているので

「この空欄のアイテムは何だろうな?」と考えながら遊べるものですが

 

昔のゲームでは

「どんなアイテムがあって、どのくらいのアイテムが存在するのか?」

というのは、非常に分かりにくいものでした。

 

そんな時に考え出されたのが

ウィザードリィの、一風変わったショップシステムでした。

 

ウィザードリィのショップというのは

 

自分が売った

武器や防具

回復アイテムや地図などが

そのままショップに売り出されるシステムでした。

 

普通のゲームならば

売ったアイテムというのは

アイテムは消えて、お金だけが残ってしまう物です。

 

しかし、ウィザードリィのショップでは

自分の売ったアイテムが、そのまま商品のラインナップに加わります。

 

ラスボスを一撃で斬り刻んでしまう、ムラマサ

 

最強のモンスターを後列から倒せる、手裏剣

 

剣の先にミキサーが付いている不思議な武器、カシナートの剣

 

などなど、伝説級の武器が

他のザコ武器と一緒に並んでいる、こんな豪華さがたまりませんでした。

 

しかし、アイテムの個数は

売った分しか補充されないので

感覚的には、倉庫の様な感じに似ていると思われます。

 

 

そして、もっとも嬉しいのが

今までは「売り切れ」と書かれていた空欄の場所に

そのアイテムの名前が増えていくんです。

 

売り切れの表示を全て消し去ることが出来れば

アイテムコンプリートという訳です。

 

 

そんな夢の様なショップが

今回のミランドラにはあったんですよね。

 

ゲームが始まった時は

スカスカだったお店のラインナップが

 

自分のトレジャーハンティングの結果

どんどん充実していく

 

そんなやりこみ要素も、最高に楽しいゲームでしたね。

 

 

ファミコンウィザードリィの発売元が

アスキー

 

ミランドラの発売元も

アスキーでしたので

 

その部分でも、リスペクトしていたのではないでしょうかね。

 

 

 

[ゲームの難易度は泣くほど難しい]

 

このミランドラはかなり面白い作品です。

 

これはもう揺るぎのない事実です。

 

しかし、ゲームの難易度でいうと、泣きたくなるほど難しいゲームでした。

 

 

ミランドラとトルネコの大きな違いは

 

斜めに移動が出来ない

 

斜めに攻撃が出来ないという所にあります。

 

本来のダンジョンRPGなら

「八方向からの攻撃」に注意しなければいけないのですが

今回は四方向からの攻撃ですみます。

 

一見すると

とても楽なシステムかと思いきや

 

そんな事は全然ないんですよね。

 

 

このゲーム最大の売りは

 

四人パーティーを組んで、ダンジョンを冒険できる

 

数少ないダンジョンRPGです。

 

トルネコ3では

モンスターを山の様に出して冒険出来ましたが。

 

それまでは、多くても三人パーティーが最大でした。

 

 

そんな、夢の様な四人パーティーなのに

 

攻撃できるのは四方向なんですよね。

 

これが八方向からなら、モンスターをタコ殴りに出来るのに

 

ミランドラでは

仲間は斜めでボーっと見ているだけ

 

なんて事が頻発するのも、難しさを加速させていましたね。

 

 

しかも、この仲間ですが

モンスターにやられたら、基本的には復活しません。

 

ハートを持っていれば救済で復活してくれるのですが

 

ハートを持っていなければ

この世から消え去ってしまうという

 

鬼の様なシステムでした。

 

「あ!仲間やられちゃった」

 

「でも、ハートを集めれば復活するよね…」なんて感じで、セーブをしてしまい

 

「仲間を復活する場所なんてどこにもないじゃん!!」と

 

ショッキングな展開に気づいた時には

 

あとの祭り。

 

 

こんな、ウィザードリィもビックリの展開も

ミランドラの難易度を上げていましたね。

 

 

なにせ、四人パーティーですと

仲間がふらふらしながら直ぐに行方不明になります。

 

その結果、どこかでモンスターにタコ殴りにされて

「気づいたら死んでしまう」という展開が本当に多く。

 

後半のダンジョンでは

常にハラハラドキドキ状態で進むのが

 

醍醐味でもあり

 

胃が痛くなる原因でもありました…。

 

ここまでですら

難しいゲームの要素が満点なのに

 

更に重要なポイントが残っています。

 

それは、何度もダンジョンに潜って

レベル上げをすることが出来ないというスパルタ仕様でした。

 

 

 

[登ったら降りられない、恐怖のダンジョンRPGがここにはある]

 

このゲームは

街に戻っても、レベルが下がることはありません。

 

そんな時に思ったんです。

 

「何度もダンジョンに潜ってレベルを上げれば、クリア出来るのでは?」と。

 

「何度もダンジョンに潜って、ハートを集めまくれば、強力な仲間も使えるのでは?」

 

こんな、夢の様なゲームだとばかり思っていました。

 

 

しかし、どうでしょうか

さっきクリアしたダンジョンに潜る階段が、どこを探してもありません。

 

「あれ?おかしいな」

なんて思いながら

ゲームを進めて気づいたんですよね。

 

「このゲームは、無駄なアイテム稼ぎやレベル上げ出来ないんだ…」と。

 

 

確かに、これで無限にダンジョンに潜ることが出来たら

完全にぬるいゲームになっていたかも知れません。

 

その結果

アイテムの引きや

ハートの引きによっては

 

後半の鬼の様な難易度のダンジョンを

どう頑張ってもクリア出来ない…。

 

という悲惨な事になってしまうのでした。

 

 

それでも、ぬるいゲームよりは

難しいゲームの方が何倍も楽しいので

 

この判断は間違っていなかったとも思いますがね。

 

 

 

[ここで終わらないのが、ミランドラというゲームの奥深さ]

 

普通のプレイヤーなら、こう思うはずです。

 

「せっかくショップの品ぞろえをコンプリートしたかったのに、無理じゃん!!」と。

 

せっかく、もう少しでコンプリートなのに

潜れるダンジョンの階数が、殆ど残ってないという事もあります。

 

他にも

「せっかく何時間も掛けて、ダンジョンをクリアしていったのに」

「ここからはアイテムもレベルも足りなくて、絶対に進めないよ…」とか。

 

普通のゲームなら

ここで中古ショップに売りに行かれると思います。

 

 

しかし、今回のミランドラは

そこから逆転できるチャンスが残されているんですよね。

 

 

実はこのミランドラですが

セーブデータを使って、初めから冒険をやり直すことが出来ます。

 

しかし

レベルも、お金も、ハートも

全て初期の状態に戻ってしまいます。

 

 

では何を引き継ぐのか?

 

ショップの在庫をそのまま引き継いで

新たにダンジョンの一階から挑むことが出来るんですね。

 

ウィザードリィのショップが

なぜ大事なのかというと

 

冒険者たちが命を懸けて必死に集めた

武器や防具を

 

お金さえあれば購入できるという理由からでした。

 

 

ウィザードリィというゲームでは

 

主力のパーティーが

ダンジョンの奥深くで全滅してしまうと

 

街に残っている

「貧弱な冒険者たち」では救助に向かう事が出来ません。

 

そんな無理な状況を補う為に

「強力なアイテムを、いつでも購入出来る」ようになっていたわけです。

 

伝説級の武器や防具を

在庫として残して置くことで

 

冒険の時間を大幅に短縮できる

 

そんな優しさがありました。

 

 

そんなシステムが

まさかミランドラで味わうことが出来たとは驚きでしたね。

 

ウィザードリィの最高傑作と呼ばれている

ファミコンウィザードリィの開発元と同じだった瞬間から

 

ミランドラを好きになるのは、必然だったのかも知れませんね。

 

 

冒険者たちが叶えられなかった夢を

次の冒険者たちに託す

 

こんなウィザードリィの精神が

このミランドラには感じる事が出来たのでした。

 

 

 

ミランドラのまとめ

 

なぜ遊んでほしいのか?

 

正直言いまして

ローグライクRPGの中でも、上位に入る位大好きです。

 

トルネコの大冒険ウィザードリィが結婚する

 

こんな夢の様な展開を体験できるのですから

 

レトロゲーム集めはやめられないのでした。

 

 

なにがそんなに面白いのか?

 

一度の人生では決して攻略できない

 

そんな難解な塔を

 

冒険者の遺産を借りながら、徐々に攻略していく

 

ウィザードリィお馴染の

「冒険者の血が、難解なダンジョンを記す地図のインクになっていく」

 

こんな素晴らしさがありました。

 

 

今急いで買う理由ってあるの?

 

トルネコが好きならお勧め…操作性は悪いけど

 

ウィザードリィが好きなら絶対にお勧め…操作性はとんでもなく悪いけど

 

トルネコウィザードリィ両方が大好きなら…買わない理由は絶対に無い!!

 

 

こんなにも面白いゲームが 

 

まったく話題にならないなんてダメでしょ

 

でも、そのぶん新鮮に遊べるので……許す

 

 

今日も

モノノフ的ゲーム紹介をお読みくださりありがとうございました

 

 

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