ほとんどのダメージが0って RPGとして間違ってない?
[スクウェアのゲームの中で もしかしたら一番難しい作品なのかもしれない]
2000年発売
ジャンル アクションRPG
参考価格 この記事を書いた当時は270円 今は330円
記事のネタバレ度 高め
攻略に必要なプレイ時間 20時間
このゲームに対する世間の評価 ファミ通で40点満点を取ったそうです
どんな人におすすめ? 頭が沸騰する位難しいゲームが好きなら最高です
ゲームアーカイブスで配信あり
人にお勧めされて
最も心に突き刺さったゲームがあるとするならば
今回のゲームだったのかもしれません。
そんな今回の 出会う順番が違えば 一番好きなゲームになっていたかもしれない
ベイグラントストーリーへの7000文字のラブレターです。
ベイグラントストーリーとはどんなレトロゲーム?
このベイグラントストーリーですが
2000年にスクウェアから発売された
プレイステーション専用のアクションRPG作品でした。
そんな部分でも、印象に残っている人も多いかと思います。
そんなゲームのあらすじは
見捨てられた魔都レアモンデを舞台に
記憶喪失の主人公が大冒険していく…。
こんなあらすじでした。
リスクブレイカーという
暗殺者の様な職業の「ライオット」を操りまして。
モンスターがわんさかいるダンジョンを冒険していく
そんなワクワクのゲームでしたね。
ゲームのシステムは
アクションゲームにRPGの要素をプラスして
パズルアクションの要素もある
「ゼルダの伝説」と「ディアブロ」をプラスした様な作品でした。
街やダンジョンが全て繋がっていまして
フィールドを移動していくのではなく
全てが「1つのダンジョン」として構成されています。
ダンジョンは沢山のフロアで構成されており
その小部屋の中にモンスターがいて、
モンスターを倒しながら進んで行くといった感じでした。
経験値やお金の概念は無く
モンスターを倒して、武器や防具を拾い
その武器や防具を合成して、あらたな装備品を作成していく
こんなやりこみ要素もありました。
ダンジョンには巨大なボスが待ち構えていまして
巨人
ドラゴン
リッチ
オークなどなど
とにかくでかいモンスターばかりでした。
そんなモンスターを倒すことで、
アクションゲームのステージクリアのような画面になりまして。
それまでに稼いだスコアが表示されて
ステータスアップの抽選をすることができます。
この「ルーレット」で自分のパラメーターを上げて行き
キャラクターをレベルアップさせていくという感じでした。
HP3の時もあれば
MP1の時もあるし
STR3の時もある
自分の運が、その後の冒険に多大な影響を与える
新時代の成長システムでもありました。
ボスを倒すことで
次の部屋を開けるカギが貰えたり
何処かの部屋に、移動するパネルが設置されるなど。
ボスを倒すことで
行ける範囲が徐々に広がって行くのが楽しかったです。
ゲームの流れとしては
いきなりダンジョンに放り込まれる
なにをすればいいのか全く分からない
とりあえず先に進んでみよう
ボスが出てきたぞ
たおしたら鍵を落としたぞ
そういえば、あそこにカギがかかった扉があったよね?
行ってみよう!!
こんな繰り返しでしたね。
その合間にイベントシーンが挿入されており
ダンジョンでの冒険が90%
イベントシーンが10%
なんて感じで、
スクウェアには珍しいタイプのゲームだったと思います。
薄暗いダンジョンの中を
モンスターに怯えながら冒険していく
こちらから購入できます
330円
ベイグラントストーリーの感想でもあり レビューでもあり
[時間の半分をパズルステージに費やす 難しすぎじゃない?]
このゲームは
「レベルアップのないディアブロ」だと思っていただければ
物凄くイメージしやすいと思います。
敵を倒して
宝箱からレアな装備品集めて
またダンジョンに挑んで行く
こんなシンプルさがありました。
そんなゲームの中で
「ベイグラントストーリーならではの魅力?」を考えた時に
真っ先に思い浮かんだのが。
パズルステージの存在でした。
モンスターが出てくる小部屋
モンスターが出てこないけど、
パズルをクリアしなければ一切進めない
パズルの小部屋に分かれています。
どう考えても、ジャンプでは届かない次のステージへの扉
一体どうやってそこまでたどり着くのか?
こんなステージです。
ステージには、箱が無尽蔵に置かれて居まして
この箱を持ちあげたり
ずらしていったり
回転させたりしながらパズルを解いていきます。
そして、このパズルステージの難しいことといったらもう
ストレスマックスです。
もはやアクションRPGを遊んでいるのではなく
激ムズのパズルゲームを遊んでいる感覚でした。
最初の方は簡単です
ただ箱を持ち上げて、重ねていけばクリア出来ますので。
しかし、徐々に難易度が上がっていきまして
平気で30分とか足止めされます。
後半のパズルなんて
2時間クリア出来ませんでしたからね。
本当にしんどかったです。
なんでも、このゲームの平均クリア時間は
12時間程度だそうです。
しかし、私がエンディングを見たのは22時間ですからね。
いかにパズルで苦戦したのか、をご理解いただけると思います。
ただ、あの激ムズパズルをクリア出来た時の感動は
本当に素晴らしく、結局は許せちゃうんですよね。
大嫌いだけど
大好き
そんなパズルステージなのでした。
[戦闘シーンのバランスがマジで狂ってる もはや武器なんていらない!!]
このゲームですが
戦闘シーンが本当にバカです。
バカというか
もはや嫌がらせでしかありません。
宝箱を開けます
そうすると今までの武器よりも何倍も強いロングソードを発見します。
そんなロングソードを装備して
モンスターと戦ってみます。
すると、与えるダメージの予測に0と表示されます。
「え?さっきの武器よりも圧倒的に強いのになんで?」となります。
今までは10ダメージとか与えられたのに
新しく入手した武器は0ダメージ
なんだこれ?と絶対になります。
これが、これこそが、
ベイグラントストーリーがクソゲー扱いされる理由でもありました。
実はこのゲームには
めちゃくちゃ厄介なシステムが存在していまして。
「モンスターの弱点を突かないと、一切のダメージを与えることができない」という
バカみたいなシステムが搭載されていました。
モンスターの種類には
アンデット
ヒューマン
ビースト
精霊
ドラゴンなど、細かな種類が設定されています。
属性の種類も
火
水
風
土
聖
闇などが設定されています。
更に
切断に弱い
打撃に弱い
貫通に弱いなどが設定されています。
これがどんな意味をもたらすのか?
ドラゴンにはドラゴン用の武器でしか倒せない
ヒューマンにはヒューマン用の武器でしか倒せない
アンデットにはアンデット用の武器でしか倒せない
こんな厄介すぎるシステムになるんです。
そこから更に
武器の攻撃タイプを合わせて
相手との属性も考えて
更に攻撃力を高めの武器にする
こんな辛さがあったんですね。
ハッキリ言いまして、
ゲームの90%以上は
「与えるダメージが0」だと思ってくださって結構です。
相手のダメージは100とか食らうのに
主人公のダメージは0とか3とか5
こんな酷さでした。
だったら完全にクソゲーなんじゃないの?と思いますよね?
ここからが、ベイグラントストーリーの始まりなんです。
[チェインアビリティというゲームの肝 これを学べば素手でエンディングまでいける]
このゲームには
「チェインアビリティ」という必殺技みたいなものがありました。
主人公が剣を振ります。
その時にビックリマークが「パッ!!」と出まして
タイミングを教えてくれます。
このビックリマークに合わせて、
タイミング良くボタンを押すと。
「チェイン」となって、次の攻撃が繰り出されます。
そこでまたタイミングを合わせると
また次の攻撃が繰り出されます。
これこそが、
「RPGなのに音ゲー」でお馴染の
チェインアビリティのシステムでした。
モンスターに毒を与えたり
与えたダメージの分だけHPを回復させたり
与えたダメージの分だけ追加ダメージを与えたり
チェイン自体に様々な効果がありまして
さっきまでは3ダメージだったのに
3、4、5、7…なんて感じで、
チェインを繋げれば繋げるほどダメージが増えていきました。
つまり、ダメージが0でもなんら問題は無いんです。
最初は0でも、20チェインまでつなげば
20ダメージくらいまで伸びますから。
特に強力なのが
相手のライフの10%のダメージを与える
自分のライフが減っている分だけダメージを与える
この2種類のチェインアビリティでした。
最初のアビリティは
相手のライフが500ならば50ダメージを与えます。
武器のダメージ3
チェインアビリティのダメージ50
武器のダメージ4
チェインアビリティのダメージ48
武器のダメージ5
チェインアビリティのダメージ47
みたいな感じです。
(最大ライフの10%ではなく、現時点でのライフなので、減ってはいきます)
これのなにが凄いって、
ボスモンスターだろうが関係ない所です。
64ダメージって事は…640かな?なんて
ラスボスのライフまで知ることができる
凄すぎる技でした。
もう一つの
自分のライフが減っている分だけダメージを与えるは
本当に凄すぎました。
最初のアビリティにも弱点はあります。
それは、相手のライフが少ないと
ほとんどダメージを与える事が出来ない所にありました。
相手のライフが50しか無ければ
5のダメージしか与えることができませんので、ほぼ意味がありません。
しかし、このアビリティの場合は
自分がヘロヘロな状態程、強力なダメージを与えることができます。
100減っていれば20ダメージ
200減って入れな40ダメージ
300減っていれば60ダメージを与えることができます。
このアビリティには本当に助けられました。
一定のダメージを与えられるということは
武器を装備し直さなくても、そのままモンスターと戦えます。
これが本当に楽なんです。
さっきまでは3ダメ―ジ
このアビリティを覚えたら20ダメージは常に確定
こんな素晴らしさがありました。
しかし、このアビリティにも弱点はあります。
それこそが、
やるかやられるかの緊張感です。
ライフが減った分だけ強くなる
裏を返せば、次の相手の一撃でやられる可能性が高くなる
さあどうしよう?
こんな感じです。
このゲームは、やられたら最後ゲームオーバーです。
即タイトル画面です。
20分かけてようやくボスまでたどり着く
やられたら全てが水の泡
しかし与えられるダメージは0
行くっきゃない!!という訳です。
このハラハラドキドキで、
7時間はどぶに捨てたと思います。
クリア時間は22時間ですが、プレイ時間は30時間だと思います。
それくらいゲームオーバーが多かったゲームでした。
チェインアビリティを使いこなすことで
このゲームの面白さは10倍くらいになります。
ですので、あまりにも理不尽な戦闘で
開始早々にぶん投げてしまった人にこそ遊んでほしいなと思います。
チェインは3つまで装備することができますので
二つのチェインを交互に出せば,大抵のボスは瞬殺できます。
その結果が
「武器なんて要らない、素手で充分」となる理由なのでした。
ミスったら即ゲームオーバー
そんなバイオレンスな太鼓の達人をお楽しみください。
[ラスボスが倒せなくて マジで諦めそうになる]
このゲームのラスボスを表すならば
「製作者のやけくそ」でしょうか。
こちらのHPが300しかないのに
150与えてくる魔法
こちらのHPが300しかないのに
200与えてくる魔法
こちらのHPが300しかないのに
400与えてくる魔法
相手は高速で移動しているので
こちらが攻撃しようとしてもまったくターゲットに指定できない
こんな、絶対にクリアさせる気が無い
スクウェア屈指の最強ボスでした。
チェインを繋げれば勝てると
今までの経験からわかってはいるのですが。
相手の魔法が強力過ぎて、全快じゃないと怖くて戦えません。
ですので、ライフ分だけダメージを与える
もう一つのチェインで行くしかないのですが。
ラスボスとの戦いという緊張感で上手くチェイン出来ないんですよね。
「がんばれ、あと200だぞ」
「ここでミスしたら10分が水の泡だぞ」
「あ!タイミングミスった…」
そして、魔法で消し炭にされる。
こんな展開でした。
マジで50回は戦ったと思います。
そんな時に
とある魔法がある事に気づきました。
それは、「相手の魔法を一回だけ無効化」するという魔法で。
どんな強力な魔法でも、全てかき消すことができます。
ただ消費MPが多く、
使いどころが難しい魔法でした。
そんな魔法を、
何の気なしに使ってみたんです。
「流石に、無効化しないよね?」なんて感じで。
だってラスボスの攻撃方法は
魔法しかないのですから。
それを無効化出来たら、
いきなり雑魚になっちゃいますからね。
なんて思っていたのに
まさかの完全に無効化できました。
一番強力な魔法は
流石に無効化できなかったのですが。
それ以外の魔法は全てかき消せました。
一番強力な魔法も
唱える瞬間に長いモーションを起こしますので
ライフを全快にして
自分の装備品をパワーアップさせる魔法を唱えて
万全の状態にすること
でなんとか生き延びることができます。
そうなったら、あとは消化試合でしたね。
相手の攻撃を絶対に喰らわないという事は
もはやそこら辺のコウモリよりも弱いのですから。
ただチェインを決めて倒すことができました。
攻略法をあみだすまでに4時間
あみだしてからは一発クリア
そんなスクウェアっぽいラスボスなのでした。
ガチで戦えば
おそらくもう10時間は掛かっていたかもしれません。
あの、絶対に負けない攻略法をあみだした時の
とてつもない快感
そんな、ベイグラントストーリーからの最大のご褒美なのでした。
[絶対に諦めたくなかった理由 それは幸せな2週目が待っているから]
このゲームですが、かなりのやりこみゲームです。
育てたパラメーターや装備品など
アイテム以外のほぼすべてを引き継いで2週目を楽しむことができます。
(鍵などのアイテムがあるので、アイテムは引き継げませんでした)
それは何を意味するのか?
今までのうっぷんを晴らすことができます。
さっきまでは90%が0ダメージだったのに
今度からは、ほぼ100ダメージという
なかなかの無双状態でした。
更に、ボスを倒すことで
またルーレットを抽選することができますので。
ガンガンダメージが上がっていきます。
このゲームでは、
「力の種」みたいなドーピングアイテムも数多くゲットできますので。
周回プレイをすればするほど、キャラクターがたくましくなって行きます。
(クロノトリガーの様な感覚でしょうか)
こうなって来ると、
ベイグラントストーリーの世界から抜け出せなくなってくるんですね。
ディアブロがなぜ面白かったのか?
周回プレイでどんどんチート級の性能になって行くからです。
そんなやりこみ要素が
ベイグラントストーリーでも楽しめたんですね。
私はこのゲームを友達から勧められました。
その理由は、この引継ぎ要素が
「最高にディアブロっぽいよ」と教えられたからでした。
そしてそのご褒美の為に、30時間がんばれた訳です。
2週目から解禁される
おまけダンジョンがありまして。
そのダンジョンでレア装備を集める楽しさもあります。
なんでも、最強装備を作成するには
軽く50時間ほどかかるそうで。
この何とも言えない面倒くささも、
ディアブロファンにとってはご馳走でした。
今なんのゲーム遊んでるの?
え?レベルカンストしたんじゃないの?
だってまだ見ぬレアアイテムが欲しいから?
そんな真のディアブロファンにこそ
このベイグラントストーリーをお勧めします。
というか、私はお勧めされました。
ベイグラントストーリーのまとめ
なぜ遊んでほしいのか?
正直言いますと
ゲームに慣れるまでは、最高にクソゲーです
しかし、ゲームに慣れた瞬間からは
終始にやにやしっぱなしでした。
なんでもっと早く遊ばなかったんだろう…。
こんな気持ちになれる
素晴らしいゲームだと思います。
なにがそんなに面白いのか?
今まで泣かされまくったモンスター
そんなモンスターを瞬殺する幸せ
まだ見ぬレアアイテムをもとめて
隠しダンジョンのアイアンメイデンに今日も行く
難しい条件でクリアすると貰える
称号の要素も素晴らしい
そんな、絶対に遊ばなくてはならない
奇跡のゲームなのでした。
今急いで買う理由ってあるの?
リアルタイムで、ほぼすべての作品を購入していたのですが。
このベイグラントストーリー辺りから、
購入しなくなって行きました。
双界義
ファイナルファンタジー9あたりは、
安くなってから購入したなんて人も多いんじゃないでしょうか。
(もしくは未だに買ってないとか)
もしも、あの時に
リアルタイムでベイグラントストーリーを買っていたとしたら。
一番好きなゲームになっていたかもしれません。
ディアブロに出会うのはだいぶ後でしたので
それよりも先に、
このベイグラントストーリーを体験していたとしたら
完全に人生を捧げたでしょうね。
ベイグラントストーリーの名前は聞いた事があっても
ベイグラントストーリーを遊んだ事がある人は少ないと思います。
仮に購入していても
あまりの理不尽なバランスに
「なんだよこのクソゲーは!!」なんて早々に積みゲーになっていると思います。
そんな人にこそ
絶対に遊んでほしいなと思います。
攻略ページも沢山用意されていますので
ガチで向き合わない限りは7時間もあれば1週目はクリア出来ます。
そこから、幸せな2週目を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(もしくは、友達からやりこみデータを貰うとか)
最初は本当に辛いです。
マジで心が折れそうになります。
しかし、クリアしてからは最高のゲームに変わります。
その時まで、絶対に諦めないでください。
アルティマニアという攻略本には
詳しい情報が載っているそうなので
ゲームは持っているという方はアルティマニアもどうぞ。
今日も
モノノフ的ゲーム紹介をお読みくださりありがとうございました
スクウェア屈指の激ムズゲームでありながら
スクウェア史上最もわたし好みのゲームなのかもしれない
それこそが、今急いで330円で買う理由です
こちらから購入できます
330円
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