表紙イラストで引っ張ってからの包丁ザックリ
[可愛いイメージの中にある狂気がたまらない トラウマ確定ジェノサイド!!]
1998年発売 ジャンル サウンドノベル 参考価格290円
記事のネタバレ度 高め
攻略に必要なプレイ時間 3時間
このゲームに対する世間の評価 最初はかわいらしいゲームなのかと思いました
どんな人におすすめ? 濃厚なサスペンスドラマが好きなら ご馳走です
ゲームアーカイブスで配信無し
人間というのは、不思議な物で
興味のない物でも、いったん集め始めると止まらなくなるそうですね。
今まで捨てていた紙袋なんかも
いったん集め始めると捨てることは出来ませんよね。
それは、物だけとは限らないんです。
そんな今回の、エンディング画面を集めるという中毒性が最高
ダブルキャストの感想です。
このダブルキャストですが
1998年にSCEから発売された
ゲームのあらすじは
大学の映画研究部に所属している主人公が
自分の名前以外の記憶を失っている美少女と接しながら
彼女の秘密を解き明かすと共に
隠された真実へと近づいていく…こんなあらすじでした。
ゲームの目的は
主人公となりまして
自分好みの選択肢を選びながら
自分だけのドラマを体験していくのが目的でした。
ゲームのシステムは
オーソドックスなサウンドノベル形式のアドベンチャーゲームで
似たタイプのゲームで言いますと
「かまいたちの夜」や「ひぐらしのなく頃に」に似た作品でしたね。
このダブルキャストですが
見るドラマからやるドラマへ
こんな「やるドラシリーズ」の記念すべきトップバッターでした。
今までのサウンドノベルの様に
自分が好きな様に
ドラマのストーリーを決められるんです。
「私だったらここでヒロインを抱き締めるのに」とか
「包丁を持った犯人に出会ったら、普通は逃げるでしょ」とか
自分の好きなストーリーを体験できるのが素晴らしい所です。
今までのサウンドノベルというのは
文字とサウンドだけで表現していた作品が多い中で
今回のダブルキャストに関していえば
「もはやこれは、アニメを見ているのでは」という凄さがありました。
自分が選んだ選択肢ごとに
新しいストーリーのアニメが始まる訳ですから
「ゲームもここまで来たんだな…」なんて衝撃でしたね。
入り口は1つなのに
ゴールは無数にあって
そのストーリーごとに
異なったアニメーションを見る事が出来る
主題歌の「Door」も最高で
いつまでも聴いていたいですし
何時間でも、何十時間でも楽しめる作品に仕上がっているのでした。
ダブルキャストの感想でもあり レビューでもあり
[パッケージ詐欺とはこのゲームの事でしょうね]
このゲームですが
パッケージを見たときに真っ先に思う事は
「これって恋愛シミュレーションなのかな?」だと思います。
可愛らしい女の子が
パッケージに写っていますので
「可愛い女の子との、ラブラブ生活を楽しむのかな」と思うのは
当たり前だと思います。
しかし、このゲームの凄い所は
完全にパッケージ詐欺の所でしたね。
パッケージを見た瞬間は
大抵の人は恋愛要素が強めの作品だと思います。
しかし、いざプレイしてみると
ゲームに流れる雰囲気が
恋愛シミュレーションのそれとは、全然違うんです。
(このゲームのキャラクターデザインは、機動戦艦ナデシコのイラストの人ですから。どうしても、萌え要素が強めの作品だと思う訳です。私もそう思っていました。)
今作のダブルキャストが
どんなのゲームなのか?と聞かれれば
ミステリー要素がかなり強めの、真っ暗闇を進む作品でした。
パッケージを見て購入した人の数多くは
「スウィートでラブラブな、恋愛ゲーム」を期待していたと思います。
しかし、ゲームの中に入ってしまうと
ミステリー要素が強めの、ホラーチックなアドベンチャー。
「このチョコレート、甘そうだな」からの
「カカオ86%の激苦チョコレート」こんなギャップがありました。
しかしここで諦める私ではありません。
ヘッドホンを付けてプレイして、
全く眠れなくなった過去もありましたが。
この頃は、ホラーゲームも大好きになっていましたので
大好物に進化していました。
そんなこんなで、
怖いながらも頑張ってプレイしていると
知らず知らずの内に
ゲームに流れる不気味さが心地良くなり
自然とダブルキャストの世界に
引きずりこまれて行きましたね。
そして気づいたら
朝までコントローラーを握って眠っている。
そんな、「カカオ86%のチョコレートも、意外と美味しいな」と思える。
パッケージ詐欺だったとしても
結果的には大満足の作品なのでした。
[エンディング画面を集めるという 新たなゲームのシステムに脱帽]
このダブルキャストというゲームですが
最大の特徴は
二転三転する濃厚なストーリーだと思います。
自分が選んだ選択が
そのままストーリーの結果に直結しますので
「このストーリーは、どんな結末なのかな?」
「あえて、この危ない選択を選んでみようかな?」
こんな無数のストーリーを楽しむことが出来ました。
その結果が
エンディングを集めるという
新たなゲームの楽しさを教えてくれました。
「このゲームを最後まで遊んで本当に良かった!!」 と思える
数少ないハッピーエンド
「こんなゲームなんて二度と遊びたくない!!」と思うほどの
陰惨な「ジェノサイド編」のバットエンド
それはもう、沢山の数のエンディングが用意されています。
そんなエンディング達を埋めていくのが
本当に楽しいゲームでした。
「完成度30%か···別に最後まで埋めなくても良いかな」ですが
「あれ完成度50%まで伸びた···う~ん、暇な時でも埋めるかな」となり
「完成度99%か~よし、全部埋めるまで絶対に寝ないぞ!!」なんて
自分の努力が、そのまま数値化されるのも楽しかったです。
濃厚なストーリーを楽しむのが半分
エンディング画面の図鑑を埋めるために
必死に頑張る半分でしたね。
これ以降のアドベンチャーゲームでは
図鑑を埋めるのが当たり前になって行きましたが。
当時としては、かなり斬新なシステムだったとおもいますので。
未だに、名作ゲームとして君臨し続けているのかも知れませんね。
このゲームは
攻略方法を一切調べない方が楽しめますので
遊ぶ時は、自力で埋めてみてはいかがでしょうか。
ダブルキャストのまとめ
なぜ遊んでほしいのか?
学生時代の
甘酸っぱい青春を体験できるのかと思いきや
真っ暗闇を進んでいくような
何とも言えない不気味さを味合わされる
そんなプレイステーションを代表する
トラウマ確定ゲームをどうぞ
なにがそんなに面白いのか?
ただ暗いだけでは無く
ゲームのストーリーも素晴らしいので
アドベンチャーゲームとしてもトップクラスです
今急いで買う理由ってあるの?
このゲームですが、
パッケージの可愛い印象から
敬遠されがちな作品だったと思います。
ギャルゲーが好きならば
「苦いゲームは嫌い」と早々に積みゲーになりますし
ホラーチックなゲームが好きなら
「ギャルゲーは怖くないでしょ」と
ゲームを手にする事すら無かったと思います。
ですので、今の時代にこそ
この素晴らしい作品を味わってみてはいかがでしょうか。
プレイステーションでも楽しめますし
PSPでもリメイク版が発売されていますので
興味のある方は、
この機会に摩訶不思議な世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。
こんなにも心にダメージを与えるゲームを体験しないのは
絶対にダメ!!
今日も
モノノフ的ゲーム紹介をお読みくださりありがとうございました
可愛らしいイラストで引っ張っておいて 包丁ざっくり
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