モノノフ的ゲーム紹介

モノノフ的にいろいろなゲームを解釈して行きます

マルサの女の感想 遊び応え充分なアドベンチャーゲーム 子供向けでは絶対にない!!

10年以上も最後の謎解きでぶん投げていました

 

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[大人向けの作品というのは やっぱり難しい運命にあります]

[マルサの女   カプコン  ファミコン]

1989年発売  ジャンル コマンド選択式アドベンチャー  参考価格550円

 

記事のネタバレ度 普通  

攻略に必要なプレイ時間  6時間

このゲームに対する世間の評価  子供にやらせるゲームではないかな?

どんな人におすすめ?  脳みそが熱くなるのが好きなら最高です

バーチャルコンソールで配信無し

 

 

昔は、どんなに頑張ってもクリア出来なかったゲームが

何故か、急にクリア出来る時があるんですよね。

 

今までは絶対にクリア出来なかったのに

「試しにやってみようかな……え!嘘!クリア出来た!!」みたいな感じです。

 

あの何とも言えない感覚は

レトロゲームを遊んでいて感じる

幸せでもありましたね。

 

 

そんな今回の、長年クリア出来なかったのに、急にクリア出来た不思議なゲーム

マルサの女の感想です。

 

 

 

マルサの女とはどんなレトロゲーム

 

このマルサの女ですが

1989年にカプコンから発売された

ファミコン専用のアドベンチャーゲームでした。

 

マルサの女というのは、「伊丹十三」監督作品で

税務職員を主人公にした映画でした。

そんな映画のゲーム化作品でした。

 

「映画をゲームに移植したら、面白くなくなる」という風潮を

跳ね返すほどの面白さが、このゲームにはありましたね。

 

ちなみに、後に発売された

バイオハザードのシステムの原点とも言われている

スウィートホーム」というアドベンチャーRPG

このマルサの女と同じ、伊丹十三監督の映画のゲーム化作品でしたね。

 

 

ゲームのストーリーは

頭の良さ、度胸の良さ、圧倒的な行動力を持ち合わせた

キャリアウーマンの主人公「板倉亮子」となり

社会悪である脱税を摘発していく…こんなストーリーでした。

 

 

ゲームのシステムは

コマンド選択式のアドベンチャーゲーム

みる、とる、はなす、たたくなどの基本的な選択式以外にも

 

税務署員という立場を利用した

あばく、なだめる、ひっかけ、つっこむ、おどす、といった

物騒なコマンドを選択しながら

 

巨悪に立ち向かって行くシステムでした。

 

 

時には恐ろしく、時には優しく

相手の気持ちを考えながら、会話をしていく

奥深いゲームでした。

 

そんな、映画の世界感を壊すことなく

名作アドベンチャーゲームに変えた

カプコンの凄さを、まざまざと見せつけられた作品なのでした。

 

 

 

マルサの女の感想でもあり レビューでもあり

 

[マルサの女は本当に怖いと思う]

 

このゲームは

脱税事件の謎を解いていくというのが

メインのアドベンチャーゲームです。

 

そして、この脱税事件の謎を

コツコツ努力しながら解いていくのが本当に面白いんです。

 

ゲームの流れでいうと

「とある小さな脱税事件」を調査していた主人公が

最後には、巨大な闇にぶち当たっていくという流れなのですが。

 

その最初のきっかけである

オジサン社長を脅すのが本当に怖いんですよね。

 

「今だったらその5000万円の申告漏れで勘弁してあげる」

 

「もしもこれ以上、捜査を妨害するのなら、5000万円以上の罰金を払わなければいけなくするぞ!!」といった風に脅します。

 

すると、今まで強気に出ていたオジサンが

「お願いだから勘弁してくれ…」なんて

完全に心を折られて降参してしまうんですよね。

 

そのやり取りが本当に怖く

脱税事件の闇の深さを、小学生の頃に叩き込まれましたね。

 

そして、「どうして、こんな古臭い方法で脱税したのか」を聞いてみると

「実は、こんなマニュアルを知り合いから貰いまして」と白状して。

 

そのマニュアルには、脱税のやり方が事細かく書いてあった…。

 

こんなわくわくの物語の始まり方でしたね。

 

 

小さな事件から

とんでもない大きな事件へと流れていく

 

こんな素晴らしさが、このゲームにはあると共に

マルサの女って本当に怖い」と、すりこまれた作品でした。

 

 

 

[ゲームのボリューム感でいうとお腹いっぱい]

 

このマルサの女ですが

どうして安いゲームだったのか不思議なくらい

素晴らしかったです。

 

なにせ、2・3時間程度で終わるのが当たり前だった

ファミコンアドベンチャーゲームなのに

 

その倍以上の、「6・7時間は掛かる」ボリューム感たっぷりのゲームでしたからね。

 

 

しかも、流れてくるゲーム音楽

当時のカプコンゲームそのままの、最高すぎる音楽で

繰り返し聞いても飽きる事のない、名曲ばかりでしたね…。

 

 

そこで、なんでこんな完璧な作品なのに

大量に売れ残っていたのか考えてみました。

 

まず考えつくのが

マルサの女という、明らかに大人向けの作品だった為に

子供から無視された、という事でしょうね。

 

マルサの女

 

脱税?

 

なんだそれ?

 

でしょうね。

 

なので、子どもには無視されたのだと思います。

 

 

そして、最もあり得るのが

謎解きの難しさにあったのではないでしょうか。

 

基本的に

「コマンドを全て試せば」次に進めるようになっているのですが

 

頭をフル回転して

謎を解かなければ進めない場所が

ゲームの最後の最後に存在していまして。

 

「この謎が解けないまま、大量に売られまくった」というのが

最大の理由な気もします。

 

 

そんな、ゲームの完成度を全てぶち壊すほどの

最後の謎解きが難しいゲームなのでした。

 

 

 

マルサの女のまとめ

 

なぜ遊んでほしいのか?

 

伊丹十三作品という濃厚な世界感を

まさかのファミコンで表現する。

 

こんな神をも恐れぬ行為が

今でも名作ゲームとして語り継がれている理由なのかもしれません。

 

 

なにがそんなに面白いのか?

 

映画を観ている様な展開からの

自分自身で謎解きをしていく楽しさ。

 

まるで、本当のマルサの女になったかのような気持ちになれる。

 

そんな素晴らしさを体験してください。

 

 

今急いで買う理由ってあるの?

 

ゲームの完成度は…ファミコンの中でもトップクラス

 

ゲームのシステムは…相手をいかに効率的に脅すのかが面白い

 

最後の謎解きは…10年以上経ってからようやく解けた。

 

そんなゲームに

チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

 

今日も

モノノフ的ゲーム紹介をお読みくださりありがとうございました

 

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